スチームパンク光線銃の改造

米国からの輸入品でスチームパンク系コスプレ小物の光線銃を購入した。

リヴォルヴァーと言いながら回転部がないのだが、タンクめいた構造に配管、銃把のメーター、古めかしい蛇腹状の接合部に蛍光オレンジの発光部となかなか心得たデザインではある。

しかし細部は結構荒い。塗装に一部汚れが付着してたりといった質の悪さ(製造は中国で行なっている)もあるがパーツ分割もほぼ左右2分割のみの鯛焼構造、ハンマーもトリガーも動かない。日本じゃ今時100円ショップでもお目にかからないような代物だ。
また基本デザインが子供向けなのかなんなのか(その割にパッケージ写真では大人が持っている)、妙に小振りである。トリガーガードの下、グリップはほとんど中指でしか握れず、無理しても薬指をかけるのがやっと。

パイプ部なども別部品になっていないため板状にタンクと接合されていて、雰囲気は良いのに細部を見るとちょっと興醒めの感がある。
改造することにした。

分解


まず、グリップを外す。ここはボディの外側に別部品を嵌め込んだ形になっているので、隙間にマイナスドライバーでも突っ込んで浮かせてやれば取れる。
なおメーター部分はシール。

本体は接着されていてちょっと剥がすのに苦労するが、これも割れ目の接合が緩い部分にマイナスドライバーなどを入れて少しづつこじればこの通り。先端の透明部は別パーツ。

加工・改造・組立


本体をいくつかに分割する。この時点では仕上がりの方向性をまだあんまり考えていない。結果的にはグリップ側と本体フレームは切り分けなくて良かったかも知れない。

凹ませてあるだけの部分にピンバイスで穴を空ける。抜き型の都合で省略されている上部にも空けておく。

トリガーには、100円ショップで購入したおもちゃの銃から火花機構を組み込んでみた。鑢状のホイールが擦れて熱くない火花を散らすやつだ。これで先端を光らせるつもりなのだが、組み込み位置が割に後方なので効果は期待できない。

特に意味はないが動かないハンマーの代わりに動く歯車を組み込んでみた。これも100円ショップの、修正テープに入っている歯車。ただ地色が白なのが問題で、そのままだと浮くのでサーフェイサ噴いた上から金属色に塗装してみたのだが、やはり可動部品なので擦れてすぐ剥げる。諦めて油性マジックで塗り潰したが、樹脂用染料を使うのが良いかもしれない。そのうち試したい。

グリップとトリガー部をパテで接合。グリップ左右パーツは元々は象牙風を意図したのか白く塗られていたが、表面を荒い紙やすりで縦に擦って塗装を落とすと共に筋を付けて木目風にした。

配管部は削り出す。代償としてタンクに穴が空きパイプも裏側が見えてしまうが、ぐっとディティールが引き立つ。空いた部分は後でパテなどを使って埋める。

完成


全部接合して塗装を施したのがこちら。

トリガー機構の発火ホイール後方に外側へ突き出た回転部があったので、そこに手持ちの歯車を貼っている。これは引き金で回る。

トリガー機構の分だけタンクを全体的に少し前にずらしたが、その分バランスがやや間延びしたのでなくなったハンマーの上部分に真空管を取り付けてみた。
真空管の台座はプラ板と修正テープのリール部を接着したもの。真空管のピン位置は先端にちょっと塗料塗って押し付けたもので位置決めしたが、穴空け加工の過程で結構歪んでしまった。リールが半端に肉抜きされていたのが悪かったかも知れない。
今のところ単に台座を貼っただけだが、そのうち裏側に配線でも施そうかと考えている。