スチームパンク小物を作る

特に意味はないがちょっとした小物を作ってみた。

元となっているのは、iPhone用に使用しているSONYBluetoothレシーバである。

SONY Bluetooth ワイヤレスオーディオレシーバー BT30 ブラック DRC-BT30/B

SONY Bluetooth ワイヤレスオーディオレシーバー BT30 ブラック DRC-BT30/B


スチームパンクは19世紀頃の技術を背景に持つ世界観なので、基本的に木・革・金属をベースとして雰囲気を作る必要がある(まあ合成樹脂も一部開発されてはいるのだが)。今回は電波通信機ということで、金属系でまとめることにした。
素体は四角い柱状物体で飾り気がないので、まずはこれに部品を追加してディティールを増やすところから始める。
小さな真鍮のマイナスネジを多数仕入れたので、部品の固定演出にはこれを使うことにした。まずは筐体の上下に細く切ったプラ板をぐるりと貼って、補強接合の風合いを作る。各面にはピンバイスで孔を開け、真鍮ネジで止める。
胴側面が大きく空いているので、ここにコイルのようなものを追加することにした。実際に金属線を巻いてしまうことも可能だが、通信機として使用するものに金属を多用すると受信が阻害される可能性があるので避け、樹脂部品を探す。以前100円ショップで購入したコイルケーブル型のストラップがあったので、これを半分に切断して両脇に付けることにした。芯にはプラモのランナーを適当に切って流用。また接着面積の都合と左右の飛び出しを少な目にする目論見から、胴の左右に溝を掘ってコイルパーツをやや埋め込み気味にしてある。
前面操作ボタンの間には小さなマイク孔があったが、これを左右にピンバイスで孔を追加して拡張、また上下に1本づつダミースリットを開けることで見掛け上のマイク孔を3本にしている。
筐体下部には真空管を追加した。当初、胴の延長方向に向かって真空管を挿す受けを作る程度で考えていたのだが、下に小型のLEDを差し込んで光らせることを考え付いたので実装を大きく変更した。
LEDは100円ショップの電球型キーホルダーから流用する。アクリルの球部分は不要なため、ダイヤモンドやすりで付け根部分にアタリを取った上でピンバイスでぐるりと孔を開けて厚いアクリルを割る。上からエポキシパテをかぶせ、筐体下部に合わせて成形、接合する。下からLEDが顔を出すようにし、その上に真空管を差し込めるようぐるりと孔を開けた。当初は真空管を横倒しに(筐体と水平に)差し込む案も考えていたのだが、そのための台座作成に手間がかかるのでひとまずはLEDライトと同軸にしている。
塗装は模型用塗料で。金属色塗装は上から薄めた黒塗料をかけて全体に薄汚れた風合いを出している。

真空管が些か出っ張るが、それさえ外してしまえば元のサイズと大差ない。日常使いでも大して邪魔にならぬアイテムである。
前面にあったロゴを塗り潰してしまった分だけ不自然に間が空いているので、何か文字を書きたいところだが、さてどうするか。